けして私はヒマではない

上野駅から4時間近く揺られると関東最北端と呼ばれる場所にたどり着く。
朝、8時に新宿で合流し、ドキュメンタリー上映委員会一行(二人)は茨城県北茨城市に向かった。


(文字通り何もない空間である。郊外ですらない)

なぜ、我々が北茨城市に向かったかというと、この街は、「どぶろく特区」と呼ばれる地区だからである。
どぶろく特区」とは2002年に行われた酒つくりに関する規制緩和である。
そもそも、どぶろくとは密造酒の代名詞としても有名で、税務署の許可を受けずに作ると酒税法違反に問われる。
一方、どぶろくは簡易に作ることができて、家庭内でつくられている場合は摘発がほぼ不可能だという。
どぶろく特区」では酒税法が緩和される特別区としてある。北茨城市はその特別区の一つだ。

我々が向かった日(3月6日)は、北茨城市漁業資料館にて物産展が開かれた日である。
その名も「どぶろくあんこう祭り」なのである。


(会場内にて。さまざまな物産が並ぶ)

だが、アクシデントに見舞われる。
目当てにしていたどぶろくは売り切れだったのである。
朝8時に出発し、4時間かけて会場に到着したのが13時(遅刻あり)だったので、なくても文句は言えない。
撮影のO氏の、遅刻をした私への視線が痛い。


(はまぐり。ほかにも画面外にアンコウ鍋がある)

ちょうど昼時だったので、ふるまいを食べ、さらに、物産展のはまぐりとアンコウ鍋を購入し、腹ごしらえをする。
うろうろしててもしょうがないので、物産展のブースの人に尋ねる。
すると、好意的な若者(漁業資料館のためか、さかなくんのコスプレをしていた)が、上映委員会一行をどぶろく職人のところに連れて行ってくれたのである。
快く撮影・取材に応じてくれた方は山形さんという方で、県内にて民宿を経営している人だという。

詳細は後日。待たれよ!




(高台から大津港を見渡す)
せっかく茨城に来たのだからということで観光をしようとなった。
岡倉天心美術館などとあったのだが、私の希望で風船爆弾の発信基地跡地を見に行くことになった。
アメリカ本土を爆撃したというあの風船爆弾である。

結局跡地が見つからず。
私の思いつきの勢いだけで、機材を抱えたまま数キロ歩く。
山登りした挙句、跡地を発見できなかったのでO氏は苦笑いしているような。