新左翼史へのいざない2

昨年だったか今年だったかは忘れたが、東大安田講堂陥落40周年だとかで、当時を懐古した書籍がいくつか出ているようだ。
一昨年くらいは文化連盟の諸氏も東大の学祭に招かれ、立花隆らと共演していた記憶がある。

だが、今回、いざなうのは、60年代70年代を懐古するといった趣旨のものではなく、80年代90年代の新左翼史である。2冊。

青いムーブメント―まったく新しい80年代史

青いムーブメント―まったく新しい80年代史

政権放送演説で有名な外山恒一氏による80年代90年代左翼論。
80年代90年代における歴史が、非政治的なものと見なされているのは、マスコミが伝えるべきことを伝えていないからである。
そういった問題意識のもと、著者や左翼が運動してきた歴史を記述している。

ポスト学生運動史―法大黒ヘル編 1985~1994

ポスト学生運動史―法大黒ヘル編 1985~1994

法政大OBでもある中川文人氏による著作。
聞き手の外山恒一氏によると、80年代90年代においては、「一連の運動と大いに同質性・同時代性を持ち」ながら、しかし「その主流とは切り離され隔絶して発生し展開してしまった“ガラパゴス諸島の闘争”」と紹介されている。
法政大学の学生運動史である。