新左翼史へのいざない
世間には共産趣味という趣向を持つ人間がいる。
左翼の界隈に属している、もしくは、全く関係ない人でも、左翼の動向に対して、執着をもって追いかける種類の人間だ。
もちろん共産「趣味」は共産「主義」のもじりであるが、世間の活動家は過激でもって知られているので、魅力はあるのだろう。
かつて、一人一党とまで言われ、現在でも、無駄に党派がわかれている左翼の世界であるため、なかなか飽きがこない。
だが、一方で、そういった趣向を持たない人間に「中核派っていうのは、革共同の中で分裂してできた党派」と説明したところで、よく伝わらないだろう。
説明が非常に難しい。
- 作者: 浅羽通明
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/11/01
- メディア: 新書
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右翼が左翼の「反動」として現れ、当時は特に「天皇」といったキーワードは意識されていなかったという。日本の共産主義化阻止としての反共・反左翼であった。
新書だけあって読みやすい。戦前からの左翼と右翼との歴史を扱っていて、現在のネット右翼にまで及ぶ。左翼史としては不十分であるが、あまり知られていない右翼史としては知識としておもしろい。
- 作者: 荒岱介
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2008/01
- メディア: 新書
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丁寧にまとめられているため、何度も繰り返し読むと新左翼史が頭に入ってくるかもしれない。